円キャリー取引とは、低金利の円で投資資金を借り入れ、高金利国の金融資産で運用し、運用益と金利の利ざやを得ようとする取引。日銀による金融緩和強化を背景に活発化する。円安が進み、日本の輸出企業の業績改善につながるメリットがあるが、海外に過剰な投機マネーをもたらすリスクも。
なお、2012年現在は、欧州でマイナス金利国が続出し、米国ではQE3など低金利継続予想が強まり、またロンドンのLIBOR不正操作で日本の金融システムの安全性が相対的に高まっていることを背景に、ドルやユーロのキャリー取引が活発化し、円高要因の1つになっている。
「キャリートレードが円高要因に、日本の金融システムにも安心感」 (2012/7/20:ロイター)
「投機資金の円売り拡大」 (2010/4/6:日本経済新聞)