来期増益率は5.6%?9.4%?
今期の主要上場企業(除く金融)
の経常益は12.7%増と見込まれていますが、もはや市場の関心は来期業績に向かっています。来期の経常益の伸びについて、証券4社は8.6〜9.6%増(日本経済新聞)と予想していますが、内2社が円高の影響については全く異なる見方をしているのが大変興味深いです。
大和証券は1円円高で経常益を0.6%押し下げると試算、自動車など輸出関連株の業績への影響が大きくなると見ています。同社は1ドル=110円の前提で8.6%増益予想ですので、もし105円ならば3%押し下げることになり、5.6%増益ということになります。
一方で、SMBC日興は1ドル=105円の前提で9.4%増益を予想しています。その根拠として、「各分野で需給が逼迫しており、円安を伴わずとも大幅増益を達成する構図になっている」としています。要するに円高によるマイナス分は価格転嫁で十分取り戻せるということでしょう。
どちらが正しいかは判断できませんが、投資家としては円安に頼らず、自らの技術力や商品力で成長できる銘柄を選べばいいだけの話です。
それでは、また来週!
2018年3月10日配信
バリューサーチ投資顧問
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